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初歩のスクーターチューン


総論編

 Jokerに限らない、原付1種、2種のスクーターの初歩的なチューニングについてのお話です。なお、ここに書かれた事についてはご自分の責任で行って下さい。

最初に考えるべき事

 まず、自分のスクーターをどのようにしたいのかを考えましょう。速くすると言っても、出足、加速、最高速のどれを重視するのかでチューニングの方向性も変わってきます。よく、「○○km/h出るから速い」といったような話を聞きます。しかし、最終減速比を変えてやれば、エンジンそのものはノーマルでも最高速は上がります。その代わり、出足や加速は鈍くなります。極端な例としては、アメリカのソルトレイク(塩湖)で行われている、最高速チャレンジ用のマシンを考えてみましょう。これらのマシンの中には、自力では発進すらかなわないものもあります。それを後ろから人が押して発進させます。もちろん、加速も鈍いです。しかし、物凄く長い助走距離と極端な減速比と空力特性の良いカウルのおかげで最高速記録が出せます。もちろん、こんなマシンでは公道走行は出来ません。
 125cc以下のスクーターの場合は高速にも乗れず、ほとんどの用途は街乗りや通勤、通学でしょう。こういった場合は瞬間的な最高速よりも、するどい出足と中間加速の向上の方が役に立ちます。よほど信号が少なく、空いている直線ばかりしか無いところならともかく、信号も多く、車の流れを縫って走る場合には最高速にばかりこだわってもしょうがありません。具体的には、100km/h以上出す事を考えるより、60〜80km/hまでいかに早く達するかの方が大事です。

チューニングする前に

 新車を購入して慣らしが終了したばかりならともかく、数年又は数千キロ走行している場合には、先ず、消耗部品をチェックしてみましょう。ブレーキパッドやウェイトローラー、Vベルト、プラグは消耗品です。(ミッション車ならチェーンとスプロケット) これらがへたっている場合、新品に交換するだけでも速くなります。ぼうずになったタイヤを交換して、ブレーキの引きずりも無いように調整し、エアクリーナーとキャブを洗浄するなどのメンテナンスを先にしましょう。そうしないとチューニングしてもお金の無駄使いになります。

いじれば良くなるか?

 現在、販売されているスクーターは世界に誇るメーカーが商品として完成されているものです。ノーマルで、ちゃんとバランス良くなるように設計されています。ノーマルであれば、キャブやウェィトローラーも季節や天候にかかわらず、ノーセッティングでいけます。しかし、その一部分を変更する事によりノーマルでのバランスは失われます。当然、セッティングはノーマルよりシビアになります。誰にでも乗り易かったマシンが乗りにくくなってしまう事もあるでしょう。また、音がうるさくなったり、燃費が悪くなったり、耐久性が悪くなる事も考えられます。パソコンのCPUをインテルオーバードライブに差し替えるのとは訳が違います。
 そして一部だけの変更でなく、トータルバランスを考えましょう。エンジンをチューニングしたら、駆動系やブレーキやサスもいじらないとバランスが取れません。
 コストダウンが計られているパーツについては社外品に交換する事も有効です。例としてはゴム製のブレーキホースの金属メッシュホースへの交換があります。

各パーツの役割を理解しよう

 スクーターのエンジンや駆動系は様々なパーツから構成されています。パーツを交換したり、加工したりする場合、これらの各パーツがそれぞれどの様な役割をしているのか理解していないと、チューニングやセッティングは出来ません。キャブレターやエンジン一般については大きな本屋さんでエンジン関係の参考書を探してみましょう。駆動系については下のリンク先を参考にして下さい。

参考書・工具

 まず、押さえておきたいのが月刊「モトチャンプ」です。三栄書房から毎月6日発売に発売されている原付中心の雑誌です。「とことんスクーター」とマフラー等の紹介はためになるでしょう。それに、原付、スクーター関係のメーカーやパーツショップの広告も豊富です。それと年一回出るモトチャンプ増刊のスクーターチャンプは保存版です。また、大手パーツメーカーのカタログには簡単な手引きが載っています(デイトナ、キタコ等)。その他にデイトナからLive Dio ZXとSuper JOG ZRについては「デイトナパーツ チューンナップ&セッティングマニュアル」が出ています。ZXやZRのオーナーであれば参考になるでしょう。(書店でなくバイク用品店に有ります)
 自分で本格的にいじろうというのであれば、メーカーから出ているその機種用のサービスマニュアルやパーツリストも手に入れておいた方が良いでしょう。
 整備やメンテナンスなどご自分でした事なければ、入門書としてイトシンこと伊東信さんの「 イラスト完全版 イトシンのバイク整備テク」講談社刊、\880をお勧めします。整備の基礎から図解入りで解説しているので初心者にはためになります。

 工具についてはバイク整備一般の工具が先ず必要です。ドライバー、各種レンチ、プライヤー等です。エンジン分解までするのであればトルクレンチも揃えた方が良いでしょう。詳しくはモトメンテナンスやタッチバイク等の雑誌を参照して下さい。それに加え、スクーターの場合にはプ−りー脱着用のプーリーホルダー等が必要になります。また、クラッチをいじるのであれば、クラッチスプリングコンプッレッサーが有ると便利でしょう。
 これらの工具を揃えると、工具のグレードにもよりますが結構な値段になります。ライトチューンのみの方や本当の初心者でバイクいじりになれていない方はバイク屋さんやベテランにまかせた方が良いかもしれません。その時に、分解やパーツの組み込みを見学すると参考になるでしょう。


リンク集抜粋版 リンク集(個人)からこのページに特に関連しているところをピックアップしました。

ハードなチューニングについてはスクーター、バイクリンク集(個人)からたどって下さい。


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