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Malossi 172ccキットによるボアアップ


キットの紹介

 Runner125FX購入前より予定していたMALOSSIの172ccシリンダキットを組み込みました。180FXRでは僅かなボアダウンになりますが、125FXの場合はボアアップになります。型番は31 11140でPiaggio/Gilera/italjet系の125,150,180cc水冷2ストマシンに適合するキットです。2004年4月現在の価格は\55,900(税込)です。キット内容はニカジルメッキされたアルミシリンダー、65mmボアピストン、ピストンリング、ピストンピン、サークリップ、シリンダヘッド、ガスケット、ノーマルリードバルブ用カーボンリード、マフラー取付用スタッドボルト、マニュアルです。なお、ヘッドカバーはノーマルを用います。キット装着後はオクタン価98以上のプレミアムガソリン(ハイオク)を使用せよと有ります。

spec Malossi 125FX/DS125 180FXR Hexagon150
ボア径(mm) 65 55 65.6 60.6
ストローク(mm) 52
圧縮 11:1 9.9:1 9.8:1 ?
排気量(cc) 172.5 123.5 175.8 150


キット外箱とラベル


箱を開けた状態

FX125ノーマルとの比較

各パーツの比較写真です。


MalossiピストンとFX125ノーマルピストン


MalossiシリンダーとFX125ノーマルシリンダー(鉄製)重量は125ノーマルシリンダの方が重いです。

以下、各方向からの写真です。


ボア径はずいぶん違います。


シリンダーとピストンとのクリアランスは0.05mmです。


ポートですが、写真を撮る方向が90°違っています。双方とも掃気ポートは6ポートです。malossiシリンダの排気ポートにはセンターリブは入っていません。


シリンダヘッド 左がノーマル125FX、右がMalossiです。


燃焼室 形状は随分違います。

組み付けた状態のシリンダー、マフラーはシリンダキット組み込みをお願いしたWiLD-LiONの中村さんに余っていた触媒無しの初期型180FXRのマフラーを戴きました。WiLD-LiONでの工賃は4万で数日間預ける必要が有ります(要予約)

何故125ベースか?

 以前より180FXRシリーズが輸入されているにもかかわらず、125FXを購入し、軽二輪登録してボアアップするかというと、クランクケース内部が125と180で異なり、125のケースの方が口が狭くて1次圧縮が上がる為です。ヨーロッパのランナーカップ(Trofeo Gilera)でもベース車輌は180ではなく125です。180のノーマルシリンダは125のケースには入りません。Malossiのシリンダキットは125と180で共用です。これらの違いはMB Developments(UK)の210cc Gilera runner engine(真ん中より下)やTaffSpeed(UK)のTuning Guide(Piaggio Runner 125/180 & Hexagon LXT) (DYNO GRAPH 2の上)に出ています。180ベースでもMalossiクランクを組めば1次圧縮は上がりますが、125ベースでMalossiクランクを入れる方が更に上がります。
 180ベースのチューニングは日本でも良く行われていますが、125水冷ベースではほとんど行われていません。どうせなら180ベースと違って面白そうという事で125ベースで行う事にしました。Malossiクランクを入れなくてもそれなりに1次圧縮が上がるだろうというのも理由の一つです。

ボアアップ後のインプレッション

まず、圧縮が高くなったのでキックは重くなりました。排気量増大によりトルクも上がったのでそれ程スロットルを開けなくても車速が伸びます。慣らし終了後に全開してみると…速いです。クラッチをデルタクラッチに交換したせいもありますが、体重を前にかけないと100kgを超える車重にもかかわらずフワッとフロントが浮いてしまいます。一言で言って免許が危ない速さです。信号待ちからのダッシュでは中型クラス(250-400cc)のミッション車でも楽々リード出来ます。100km/hまではスクーターとしては破格の速さだと思います。ファイナルギア比が低めという違いも有り、ノーマル180より明らかに速いです。最高速はギア比を変更していない為、+5kmくらいかと思います。いずれハイギアを組む予定です。
 水温計は春になって気温が上がったにもかかわらず針は上がりません。元々180FXRと共通のラジエータですから冷却系は十分だと思われます。燃費は街乗りで18-19km/Lツーリングで20-21km/Lという所です。

パワーチェック

慣らし終了後、ノーマルからどれだけ変わったかを調べる為、+Gさんでダイノジェットによるパワーチェックを行いました。キャブはノーマルでメインジェットのみ#92に変更、カーボンリードバルブ、レッドスポンジ(14 11424)、駆動系はマルチバー2000(51 11258)とデルタクラッチ(52 11481)を組み込んでいます。WRは14.5gから15.5gに変更しています。マフラーは180FXR用ノーマルマフラーでエアクリーナーボックス内の仕切りは無加工です。


青線がノーマル125、赤線がMalossi172ccボアアップです。測定時の変速回転数は8,000rpm近辺でした。

ノーマル125ccの11.8PSから17.2PSに上昇してます。また、加速の立ち上がりの傾きも如実に差が出ています。TaffSpeed(UK)による測定ではノーマル125が12PS、ノーマル180が16.5PS、Malossi172キットで17.5PSとの事です。なお、ダイノジェット測定値は、使用するダイノマシン、測定用ソフトのバージョンや気温、湿度等の条件で結果値が変動しますので参考値としてお考えになるのがよろしいかと思います。

Runner125小改造に続く

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