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JOG90(CY90Z/3WF)及びAXIS90(YA90/3VR)には3WFエンジンが搭載されています。JOG90,AXIS90共に90年から97年まで長く製造されたために、少しずつマイナーチェンジを受けています。カタログ上のスペックこそ変わらないものの、細かい所で興味深い変更が有り、初期に出されたパーツリストと97年版のパーツリストでは同年式なのにパーツ型番が変わっている事さえ有ります。これらの変更を詳しく見ていきましょう。
シリンダーヘッドが変更を受けています。初期は3WF-11111-00でしたが、92年以降は3VR-11111-00となります。違いとしてはヘッド上の空冷フィンの数が10列から14列に増えています。また、ヘッドの面積そのものも増えています。燃焼室形状は見た限りでは変わらない様です。3VRの方がより放熱性が高そうなので、3VR-11111-00に交換するのも良いでしょう。ピストンも初期の3WF-11631-00-96から3VR-11631-00-96に型番が変わっています。ピストンの違いは判りません。クランクシャフトは共通です。


左側が3WF-11111-00、右側が3VR--11111-00です。
まず、エアクリーナケースこそ変わらないものの、エアクリーナケースからキャブレターに繋がるエアクリーナジョイントが変更されています。3KJという抵抗の少ない太い形から4JPといううねった細い形に変わっています。3KJのパイプ部は31φ、4JPのパイプ部は24.5φと違います(実測値)これは3KJに交換した方が抵抗が少ないでしょう。しかし、場合によっては4JPの方がトルクが上がって良いという意見も有ります。それ程高いパーツでも無いので使い比べてみるのも良いでしょう。なお、3YJ型番の物は3KJと4JPの中間だという情報も有ります。
また、リードバルブも変更されています。3WFの初期(90年)のパーツリストでは3KJだったものが、97年版の3WFパーツリストでは全ての年式で変更された3VR型番になっています。3VRの97年版パーツリストでは3VR2
068551以前は3KJ、以降が3VRとなっています。初期型に使用されていたリードバルブ3KJ-13613-00はJOG50(CY50/3KJ)に使用されているモノと同じで、変更後の3VR-13613-00と比べると大きさは全く同じですが厚みが薄い為に追従性が良くなります。交換する場合はアセンブリでなくリードバルブのみで大丈夫でしょう。但し、数が2つ要るのと、ガスケットも交換した方がベターです。なお、リードバルブを固定するプレートは3KJ-13624-00で変更無し。ガスケットは初期のパーツリストでは3WFも3VRも3KJ-13621-00でしたが、新しいパーツリストでは4FB-13621-00に変更されています。
| 部品名 | 形式 | ||||
| 3WF1,2(新パーツリストでは3WF3,4,5と同様に変更されている) | 3WF3,4,5 | 3VR1,2 | 3VR2(068551〜),3VR3,4 | 3VR7,8,9 | |
| リードバルブアセンブリ | 3KJ-13610-00 | 3VR-13610-00 | 3KJ-13610-00 | 3VR-13610-00 | |
| リード,バルブ | 3KJ-13613-00 | 3VR-13613-00 | 3KJ-13613-00 | 3VR-13613-00 | |
| ストッパ,リードバルブ | 3KJ-13616-00 | 3VR-13616-00 | 3KJ-13616-00 | ||
| ジョイント,エアクリーナー | 3KJ-14453-00 | 4JC-14453-00 | 3KJ-14453-00 | 4JC-14453-00 | |


左側が3KJ-14453-00、右側が4JC-14453-00です。径が細いだけでなく、4JCの方がうねった形になっています。


エアクリーナー側、キャブレター側共にはまる部分は同じ径ですが3KJに比べて4JCの方が内径が細いのが判ります。
3WFエンジンはスロットルからキャブとオイルポンプに途中で分岐しています。アクセル開度に応じて2ストオイル射出量を増加させる為です。この分岐部のコネクティングピースとそのコネクタが初期型と中期型以降で異なります。この変更は何とアクセルを全開に出来なくなるという変更です。初期の3WF型番にする事で全開に出来ます。なお、ケーブルの変更はスロットル側が3VRで共通、キャブ及びポンプ側が3WFで共通な事から必須では無いと考えられます。
| 部品名 | 形式 | ||||
| 3WF1,3WF2 | 3VR1 | 3WF3(009551〜),3WF4,5 | 3VR1(039731〜),3VR2,7,8,9 | 3VR3,4 | |
| ピース, コネクティング |
3WF-26263-00 \550 | 5G3-26263-02 | |||
| コネクタ,ケーブル | 3WF-26261-00 \410 | 32N-26261-00 | |||
| キャップ, ケーブルコネクタ |
3WF-26262-00 \430 | 2T4-26262-02 | |||
| ケーブル, スロットル1 |
3WF-26311-00 | 3VR-26311-01 | 3WF-26311-01 | 3VR-26311-04 \910 | |
| ケーブル,ポンプ | 3WF-26321-00 | 3VR-26321-00 | 3WF-26321-00 | 3VR-26321-00 \1010 | 3VR-26321-10 |
| ケーブル, スロットル2 |
3WF-26312-00 | 3VR-26312-02 | 3WF-26312-00 | 3VR-26312-02 \820 | |
| ブーツ, スロットルケーブル |
3WF-26316-00 | ||||
| 各パーツ配置 | |||||
| ケーブル,スロットル1→キャブレター | |||||
| コネクタ,ケーブル | / | ||||
| スロットル→ケーブル,スロットル1→ | ピース,コネクティング | < | |||
| キャップ,ケーブルコネクタ | \ | ||||
| ブーツ,スロットルケーブル | ケーブル,ポンプ→オイルポンプ | ||||
| (上記のパーツをカバー) | |||||



JOG90、AXIS90共に1型とそれ以降ではファイナルのギヤ比が異なります。ドライブアクスルアセンブリは3WF1,3VR1では3VR-17420-00で30T、2型以降では3WF-17420-00で31Tになります。初期型の方が少しハイギヤとなります。


左側が3VR-17420-00(30T)、右側が3WF-17420-00(31T)です。
エキゾーストパイプアセンブリですが、3WF、3VR共に枝番の変更程度です。なお、3YK(スーパーJOG Z)も同一の物を使用しています。従って、プロテクタ.マフラー1(3YK-14718-00)というメッキのプロテクターにボルトオンで着け替え出来ます。
| 形式 | 3WF1〜4 | 3WF5 | 3VR1,2,3,4,7 | 3VR8 | 3VR9 | 3YK1〜6 |
| 型番 | 3WF-14610-00 | 3WF-14610-03 | 3WF-14610-00 | 3WF-14610-02 | 3WF-14610-03 | 3WF-14610-00 |
駆動系については細かな型番の変更が有ります。興味深いのはJOG90(3WF)では2枚シューのクラッチですが、AXIS90では3枚シューのクラッチである事です。3VR1とそれ以降で変更を受けています。なお、3WFと3VRではクラッチアウター(クラッチハウジングコンプリート)も異なります。3VR2以降のクラッチアウター(クラッチハウジングコンプリート)は3YK(YG50Z/JOG
Z)と同じです。3WFではトルクカム(セカンダリスライディングシープ)は3WG-17608-00のままですが、3VRでは変更されています。
なお、ウエイトローラーも3VR1初期型では2XX-17632-00ですが、3VR1(039021〜)及び3VR2以降は4DM-17632-10に変更を受けています。古いパーツリストでは5G6-17632-00が使用されています。3WFでは枝番程度の変更しか有りませんが、ウエイトローラーは3WF1,2が3WF-17632-00、3WF3,4が2XX-17632-00、3WF5が2XX-17632-01と変更を受けています。
プーリー、シーブ、プーリーボス、Vベルトは変更されていません。プーリーはパーツリストでは3WF型番ですが、実車(3WF1)には2EX型番の物(2EX-17632?)が入っていました。
プーリーボスワッシャ(ワッシャ,プレート)は3WFと3VR3,4が同一で、3VR1,2,7,8,9が異なっています。そして、古いパーツリストでは90201-165K0という型番が使用されています。
| 部品名 | 形式 | ||||||
| 3WF1〜5 | 3VR1 | 3VR2,3,4 | 3VR7,8 | 3VR9 | 3NW2(RS90) | 3YK1〜3 (YG50Z) | |
| クラッチキャリアアセンブリ | 3GF-16620-00 (3WF5は-01) |
3VR-16620-00 (039021〜)は3VR-16620-01 |
4CX-16620-00 | 3NW-16620-00 | 3YK-16620-00 | ||
| スプリング,クラッチウェイト1 (クラッチスプリング) |
24G-16626-00 | 3VR-16626-00 (039021〜)は50W-16626-00 |
17L-16626-00 | 17M-16626-00 | 50W-16626-00 | ||
| クラッチハウジング コンプリート(クラッチアウター) |
24G-16611-03 | 3NW-16611-10 | 3YJ-16611-00 | 3NW-16611-00 | 3YJ-16611-00 | ||
| セカンダリフィクストシープ コンプリート |
3AA-17660-01 3WF3,4,5は 3GF-17660-02 |
3NW-17660-01 | 3AA-17660-03 | 3GF-17660-02 | 3AA-17660-03 | 3NW-17660-00 | 3AA-17660-01 |
| セカンダリスライディングシープ コンプリート(トルクカム) |
3WG-17670-00 | 3FC-17670-00 | 3WG-17608-00 | 3FC-17670-00 | 3FC-17670-00 | ||
| スプリング,コンプレッション (クラッチセンタースプリング) |
90501-402G0 | 90451-403G3 | 90451-402G0 | 90501-402G2 | 90501-405G5 | ||
| プライマリスライディングシーブコンプリート(プーリー) | 3WF-17620-01 (3WF4,5は-02) |
3WF-17620-01 | 3WF-17620-02 | 2XX-17620-01 | 3YJ-17620-00 | ||
| カム(ランププレート) | 3NW-17623-01 | 3AA-17623-00 | |||||
| シーブ,プライマリフィックス | 2XX-17611-00 | 3AA-17611-00 | |||||
| カラー(プーリーボス) | 90387-165X0 | 90387-168A2 | 90387-135U9 | ||||
| ワッシャ,プレート (ボスワッシャ) |
90201-163M9 | 90201-163J6(3VR1,2,7,8,9) 90201-163M9(3VR3,4) 初期の3VR2パーツリストでは90201-165K0 |
90201-163J6 | 90201-136P4 | |||
| Vベルト | 3WF-17641-00 | 3NW-17641-00 | 3KJ-17641-00 | ||||

左側が24G-16626-00(3GF-16620-00に付属のクラッチスプリング)、右側が50W-16626-00です。線の太さが全く違い、50Wの方が固いです。
JOG90、AXIS90共に2輪の常時点灯の法制化に伴ってライトスイッチが廃止されたハンドルスイッチに変わっています。また、スピードメーターはJOG90では3WF3までは80km/hフルスケールでしたが、3WF4以降はAXIS90と共通の100km/hフルスケールのモノに変わりました。フュエルキャップは3WF3以降と3VR7以降ではスライドキーキャップ付きに変わりました。リアキャリアも3WF5と3VR9の最終型でU字ロックの収納出来るタイプに変わりました。
| 部品名 | 形式 | |||||
| 3WF1-3 | 3WF4,5 | 3VR1 | 3VR2-4 | 3VR7 | 3VR8,9 | |
| スイッチ,ハンドル2 | 3RY-83980-00 | 4CY-83976-00 | 3VP-83975-00 | 3YK-83975-00 | ||
| スピードメーター アセンブリ |
3WF-83510-01 | 3VR-83510-13 | 3VR-83510-00 | 3VR-83510-10 | 3VR-83510-12 | 3VR-83510-13 |
吸気系のパーツ及びスロットルケーブル分岐については初期型以外の方は初期型仕様へ変更するとよろしいかと思われます。それ以外の部分はお好みに応じてという事になります。AXIS90(3VR)からJOGへエンジンスワップする方はクラッチ廻りを50cc又は3WF用クラッチアウターに交換(クラッチハウジングコンプリート・24G-16611-03)すると50cc用の2枚シュークラッチの流用が効きます。
私の場合は初期型(3WF1)なのでエアクリーナジョイントやケーブル分岐はいじっていません。吸気系はマニホールドを4WXに替えてメインジェットの番手を上げたのみです。シリンダーヘッドは熱対策で3VR-11111-00に交換しました。駆動系についてはプーリーを3CP型番のプーリー(プライマリスライディングシープ/3CP-17620-02)に変更して、クラッチスプリングを50W-16626-00に、クラッチセンタースプリングを90501-403G3にした程度です。(WRは変更しています)これからセカンダリなど色々交換してみる予定です。
このコンテンツはモトチャンプ(三栄書房発行)の96年〜97年にかけてトコトンスクーターに載った記事(元投稿者の許可済み)とヤマハ発動機のパーツリスト(各種)を参考に作りました。
なお、ここに書いてある純正部品はヤマハ取り扱い店(ヤード店、YSP等)での取り寄せが出来ます。
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